はらり、ひとひら。


「アンズはもっとおいらを一人の男としてみてくれよ!」


「あははっ、なにそれ無理だよ」


…あれ、なんかゴン、へこんじゃった。


「あ、頭洗い流すから耳押さえてー」


「早くやってくれよう…」


するするとこげ茶色の髪に指を通していく。かなり汚れは落ちたようだし、仕上げにリンスをすれば完璧だ。


「杏子、さっきの一言は余りにも不憫だ」


んん?


もわ・・・と湯気の中、うっすら見えた白い毛。…白い毛?


「いやああぁ!師匠なんでいるの!」



思い切りぬるま湯が師匠にかかる。うわ捻る方向間違えた!

< 278 / 1,020 >

この作品をシェア

pagetop