はらり、ひとひら。


「わ、今日の朝ごはん豪華」

「ね。さっ、食べちゃお」


珍しく豪華な朝食に海斗と驚きつつ感謝しつつ、パンをかじる。


「あ、もうこんな時間」


時計をみた母が慌てて洗い物をする手を止めた。


お母さんは花屋でパートを
している。

最近は私が高校生になるから、と張り切ってる。パートも増やしたらしい。だから正直色々心配だ。


「出かけるなら戸締りしっかりねー」


お母さんが玄関から叫んだ。


「大丈夫だよーっ」

心配性なのは相変わらずだ。



ガチャンと、玄関の扉が閉まった。


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