[完]大人の恋の始め方
「もしそうなら、悪ふざけでって楽さんに言われたとき、否定するでしょ」
「「あー…なるほど」」
凄いなぁ。
なんて頭いいんだろう。
「でも、実際のとこは分からないし、杏里を避ける理由もイマイチ。何と無くは分かってるけど」
「えっ!?」
あたしと友美は、身を乗り出して心美を見た。
「あ、悪いけど、これ以上は言わないわよ?」
そう言うと立ち上がる心美。
あたしの目の前に、すらりと伸びた色白の脚が立つ。
キレーな脚…。
って、そうじゃなくて!!!
「なんで教えてくれないのぉ!?」
変なところで止められたから、モヤモヤだらけ。
モヤモヤに押し潰されそうだよ。
「なんでもっ!それより心もお泊り行きたいっ」
「それはいいけど~」
それを聞くと、光の速さで消える心美。
続き…聞きたかったんだけどな。
「あー!!友美ポテチ全部食べちゃったのぉ!?」
見るとポテチの袋は空っぽ。
さらにチョコレートも残りわずか。
どんだけ食べたんだ、この娘。
「だって美味しいもんっ」
「美味しいのは皆知ってるよ!」
バカなのかな、この子。