さらば、ヒャッハー
エチケット袋が欲しくなってきた。
だ、か、ら。とラストにウィンクでもしそうな抑揚ある声に、更には男女の関係を船と港で例えるとは。浮気性な男が船で、停まる港、つまりは女がたくさんいる言い訳にもならない自己法則として取り入られることもあるが、のづっちがやると背筋に冷たいものが走り、なんか胃もたれしてきた。
「……、野槌はん、誤解は解けましたやろか」
胃液を飲み下す間を置いて、秋月が聞けば、体をくねらせ始めた。
「ごめんねえい、早とちりしちゃったあ。もうのづっちのおバカさん」
「誤解が解けたんならええんどす。してな、野槌はん。僕ら、野槌はんにお願いがあるんやけど」
手提げ巾着から溝出を出そうとする前に、野槌がぬうぅと秋月に口を近づけた。