さらば、ヒャッハー
秋月が考える横で、何も感じないらしい冬月が口を出す。
質問にはすぐに答える渉でも、その回答自体をどう表現していいか分からなかったらしく、十秒ほどの猶予を持って。
「小悪党です」
魔法使いの印象を出してみた。無論、答えとしては赤点だと渉は補足した。
「溝出さんといい酒が飲めそうな人ですかね」
「阿呆なザコキャラなん?」
「まあ、性格的に似ているでしょうが、あの人はザコキャラに相応しくない実力者です。その気になれば大悪党にでもなれますが、計算かはたまた単なるめんどくささからか、小悪党止まり。人間にとっての悪役であるにしろ、話せばある程度は聞いてくれる人ですよ」