甘い満月~Sweet Full Moon~
「ありがとうございました~」

さすがの私もちょっとほろ酔い。
翼は全然平気みたいだけど、やっぱり・・・

芯くんがベロベロ・・・・

「姉ちゃんあんなに飲ますんだもんなぁ~ひでぇよぉ~」

「だって芯くん酔っ払ってるのかわいいんだもん~」

「じゃぁ芯の事送ってってあげてもらえませんか?」

いきなりの大輝くんの発言に、私はちょっと戸惑う。

「え?普通女の子を男の子が送るんでしょ?それじゃぁ逆じゃないー」

と、ちょっといいわけ。

まぁ、自分がお酒を進めすぎて芯くんが酔っ払っちゃったのは悪いけど、
でも普通女が男を送らないよねぇ。。。


「え~リカちゃん送ってってくれるのぉ~?嬉しいなぁ~俺んちあんまり遠くないから
よろしく頼みまぁ~す」

最初はリカ先輩だったのに、いつの間にかちゃん付け。。。相当酔ってるな・・・。


「じゃあ俺からおとんとおかんに言っておくからよろしくな!」

と言って3人は私と芯くんをダンキンの前に置いてさっさと言ってしまった・・。
歩くのがやっとの芯くんをさすがに一人では帰せず、結局送っていく事に。

「家どこ?」

「ん?なにが?」

ダメだこりゃ。。。

どっかで酔い覚ましてからの方が良いかも。。。と思っていると、

♪♪♪♪♪

メールだ。
「姉ちゃん悪い!この仮はきっと返すからさ!」

かわいい弟に本気で怒れない私は、

「別にいいよ!ちょっと遅くなるかも!また後でね」

と即返信。

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