もっと大切にする~再会のキスは突然に~
でもそうやって私のことを分かっていて踊らされているのは、くすぐったいけれどなんだか嬉しくて、あったかく見守られているようで心地好い。
意地っ張りで負けず嫌いの私なのに河合クンには負けてしまってもいいかと思ってしまう自分も、ペースを乱されてあたふたしちゃう私も、肩肘張って頑張らなくてもいい存在がいることも。
すべてが河合クンだから心地いいのだと認めちゃってるから。
「じゃ、院内で他の子と仲よさそうにしてたら、すぐ傍で言うよ?」
照れ隠しに、頬を膨らませながら言う。
こんなこと、30歳目前の今日まで誰にも言ったことなんてない。焼きもちなんて、相手にわかってしまったら負けだと思ってたから。
でも目の前で、照れている私よりもっと頬を染めて開いた口が塞がらなくなっている河合クンを見ると。
負けたのは私じゃないかも、なんて気もしてくる。
そもそも、恋愛に勝ち負けなんてないんだろうけど。
勝っても負けても、河合クンとだったらいろんな自分がそのまま居られるようで。
心が穏やかに温かくなっていた…のに。