キミ想い。
プロローグ
あれは、あの日のこと…

あたし、石原絢音(いしはらあやね)は、五十嵐中学校に入学した。

入学式には早めに出かけ、同じ小学校出身の友達2人とクラス表を見に行った。

が、3人とも別々のクラスになってしまっていた。

 「べつにクラス違ったっていいじゃん。休み時間とかに会えるし。」

 「だよね。ずっと友達だよ?」

 「そんなこと当たり前じゃん!!」

話しているうちに、他の小学校の人たちもたくさん集まってきた。

 「クラスどうだった??」

 「もー最悪!!」

 「よかったー!クラス一緒だぁ♥」

 言葉が飛び交う中、あたしの目はある1人の男子に釘付けになった。

 


 「おーい。絢音。聞いてる?」

友達の言葉で私は我に返った。

 「ちょっと、どこ見てたの?カッコイイ男子でもいた?」

 「ほら、玄関開いたよ。入ろ入ろ。」

 「あっ………うん」
 
廊下で友達と別れ、あたしは1年3組の教室に入っていった。

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