キミ想い。
あたしの後ろの席の男子が自己紹介を始めた。

さっき伊織くんとしゃべってた子だ。

 「俺、遠藤勇翔(えんどうゆうと)です。よろしくお願いします。」

こいつ、よく見るとケッコーイケメン君じゃん。

ま、伊織くんには、かなわないけど……





って、またぁ!!何考えてんだあたし!

もしかして伊織くんを好……




なんてことあるわけないよね。

まだ会ったばっかで話したこともないし。

でも、伊織くんが超カッコイイことだけは確かだ。

伊織くんの番になって伊織くんが立ち上がると、ほとんどの女子がざわついていたから。

 「長谷川伊織って言います。みなさんよろしくお願いします。」


そこで伊織くんがニコッと微笑んだ。





あたしは、体の力が抜けていくのが自分でもわかった。

それに、伊織くんの笑顔のとりこになったことも。


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