神様がくれた夏



先輩はその言葉に一瞬眉を寄せた。


けれど次の瞬間には元通りになっていた。




「そりゃそうだな」




先輩は笑った。


そして頷いた。





「別れよう」





あたしは情けない。


あんな酷いことをされたのに、少しも未練がなさそうな先輩の表情に悲しんでいる。



悔しいより悲しい。


先輩はあたしのことを何とも思っていなかったのだろうか。



それならそれでいいと思うけれど、やっぱり悲しいのだ。



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