スロウ・メロウ


 ◇


ガタン


机にもたれるようにして、あおいが倒れた。


「きゃっ!あおいちゃん!?大丈夫!?」


周りのヤツらが騒ぎだし、ふじセンも近づこうとした。アイツ…やらかしたな。


「せんせー」

「なんだ梶間こんな時に」

「瀬名、風邪…熱っスよ」


朝から気づいてた。普段と違ってトロンと腑抜けたような目。そして口調。


「梶間知っていたのか?確かにかなり熱いが」

「いーや勘っス」


赤く上気した頬。苦しくてよくわかっていないみたいだ。


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