スロウ・メロウ


「失礼しまーす」


白いシーツに薬剤の匂いが立ち込める保健室。返事はない、先生いないのか。


とりあえずまだ起きそうにないあおいをベッドに寝かす。まだハァハァ息が荒い。


「……大丈夫か」


タオルを濡らし、でこに当ててやると少しだけ楽になったみたいだった。


にしてもコイツも女だったんだな。軽いし、思った以上に細えし。


って俺は何考えてんだ。


「うぅー」


うなりだすし。あぁやべえ、起こしたら不味いよな。


でも先生来ないみたいだし


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