また一緒に、1本取ろう。






あゆの言うことは、いつも正しい。




ここ最近、仲直りするタイミングを


ずっと伺っていたんだけど…


顔を合わせると、素直になれない。


まるで、仲直りの仕方を忘れたみたいだ。




「バカみたい、私」


「ゆーい先輩っ」




目の前に現れたのは、流星くんだった。


私の表情をみて、そっと隣に座った。




「…凌と、ケンカしちゃった」




流星くんは、黙って私の話を聞いてくれる。


優しい雰囲気が、私を包み込む。




「このまま仲直りできなくて…別れるなんてことになったら…私っ…」


「ゆい先輩、考えすぎですよ」


「私はただ、凌と一緒にいたいだけなのに…」




だんだん、涙目になっていくのが分かる。


あー、もう。


泣き虫な自分が、本当に嫌。


でも、良いようにも考えられない。


悪い方向に考えてしまうのは


私の悪い癖なのかもしれないけど。







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