。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
「龍崎 琢磨が?どういう意味よ」
「龍崎 琢磨はどうやらネズミの一匹が虎間 戒に入れ知恵したことに気付いたようだ。
当然龍崎 朔羅も動き出すだろうからね、何としてでも愛しい姪を守りたい彼なら、ネズミに何ら接触するはずだ。
どうやらネズミたちは眠れる龍を起こしてしまったようだな」
眠れる―――龍。
あたしが龍崎 琢磨に会ったのはほんの三回程度。
でもとても印象深く記憶に残っているのは、あいつが“普通”とは違うから。
ヤクザだからか、と最初思ったけれど、そうじゃない。
何もかも見透かすかのようなあの鋭い光を湛えた切れ長の眼。どこまでも伸びてきそうな影を作り出す、あのすらりと高い身長。
あの男は、龍の強烈な爪でまるであたしの心臓を引き裂くかのような威圧感を滲ませ、その存在感はいつもあたしを圧倒させる。
「ネズミたちはあの男を怒らせたな。
ネズミが龍崎 琢磨に喰われるか。
はたまたヤツらが一足早く動き出すか―――
これからの展開が楽しくなってきそうだ」