。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
「諦め悪いと思ってる?バカな女だと思ってるんでしょ。
利用されたと知ってもあいつから貰ったものを捨てられないあたしを」
「そんなこと思ってないよ。それに彼だって君の気持ちを利用して近づいたわけじゃないだろ」
玄蛇はのんびりと呟いた。
「随分あいつの肩を持つのね。同じ男だから?」
「違うよ。そんなに器用そうには見えないからさ。
どっちかって言うと虎間 戒の方がよっぽどそうゆうことにうまく立ち回りそうだ。
私も彼の小悪魔的な行動に一瞬、惑わされそうになったよ」
にこっと玄蛇が笑う。
「あんたを惑わすなんて相当なつわもんね。あたしも一回しか喋ったことないけど、
まぁ言ってる意味は分かる気がする」
あの、ふわふわ笑顔の下で、まったく別のことを考えていそうだし。
でも―――…可愛いのよね。タイプだから余計憎めないって言うか。
「まぁ響輔は何かをしてくるわけではないだろうがね。一応念のため。
これを君に貸そう。サイレンサー付きだ。撃っても音は外に聞こえない」
そう言って玄蛇は一丁の拳銃を取り出し、あたしの太ももに乗せた。
こないだ触ったけど、こうやって改めて置かれるとそれが結構な重さであることが分かる。
その銃口の先が街灯の光でキラリと妖しく光を帯びた。
「………随分物騒なのね。…あんた、いっつも持ち歩いてるの?」
ちなみに鴇田は大抵持ち歩いている。ヤクザだから。あいつも色々敵が多いみたいだし。
「いつもじゃないさ。ネズミの目が光ってるからね。それに……」
言いかけて玄蛇は車の天井をのんびりと眺めた。
「それに?」あたしが先を促すと、
「腰が凝るから持ち歩きたくない」
と、玄蛇はあっさり。