。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。



『返答次第では、あんたを許さへんで。イチ


もう一度聞く。響輔は無事か』




響輔よりも重くて、響輔よりも威圧的な声。


こないだちらりとカフェで聞いた声よりも、その声は迫力を含んでいた。


あのふわふわ可愛い年下男の喋り方とは到底思えない。


……怖い。


「……無事よ。怪我一つしてない」


何とか答えると、


『ほんまか?声を聞かせろや』


とまたも畳み掛けるように、迫力を滲ませた声で虎間が言った。


「…きょ、響輔っ…」


あたしは響輔を布団の上から揺すると響輔は眠そうに瞼をこすりながら迷惑そうに顔を上げた。


「何や…」


「と、虎間 戒から……」


あたしが受話器を響輔に押し付けると、スピーカーボタンを押してその会話に耳を澄ませた。


「ああ、戒さん?」


響輔はのんびりと答えている。


『“戒さん?”やあらへんやろ!お前、無事なんか!!』


虎間 戒の大きな怒鳴り声が聞こえてきて、あたしも響輔も思わず耳を塞いだ。


「……大丈夫です。ちょっとトラブルで終電逃してん」


『だったら連絡しろや!お前、俺がどれだけ心配したか』


「すんまへん。俺は大丈夫です。ちょっと連絡できない状態で」


『何でイチんとこにおるん。あの女に脅されたんか?』


あたしは響輔の受話器に顔を寄せると、


「脅されたなんて失礼ねっ!」と怒った。


「脅されたんは事実やんか。ってか、ちょおあんたは黙っとって」


と響輔に引き剥がされる。



何よ!





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