。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。
『ユウコって??』
『つべこべ言わずに出ろ。女を待たせるんじゃねぇ』
ガサガサと慌しく電話を変わる音が聞こえて、
『……もしもし、お電話代わりましたが…』と、ちょっと探るような響輔の声が聞こえた。
「もしもし~。あ・た・し♪」
ご機嫌にそう言うと、
ガチャっ!ツーツー…
またも切りやがった!
きぃいいい!あたしからの電話を切る男なんてはじめてよ!!
許せない!!
最初の方は純粋に声が聞きたかったけれど、ここまでこればもう嫌がらせね。
意地でも約束を取り付けてやるんだから!
そう執念みたいなもので、またも事務所に掛けると、
またもさっきの男が電話口に出た。
「すみません、ユウコです。ごめんなさい切れちゃったみたいで…」
しおらしく言うと、あたしの演技にすっかり騙された男は、
『おぅい!キョウスケっ!ユウコちゃんからだぞ!』
『タクさん…居ないって言ってください…』
遠くの方で響輔の沈んだ声が聞こえる。ってか丸聞こえなのよ。
『何居留守使ってやがんだ!こんなに女の方からモーション掛けてくれてるってのに、お前はそれでも男かっっ!』
タクと言う人が怒鳴り声を上げて、
『それとも何でぃ。メガネに操立てしてんのか?おめぇいい加減まっとうな道行けよ』
最後まで言い終わらないうちに、
『もしもし(怒)』
響輔の低い声が聞こえてきた。どうやらタクと言う男から電話を奪ったようだ。