。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅲ・*・。。*・。



言葉も出ずに唖然と響輔を見て、それでも慌てて、


「はぁ!?別にあんたのことなんて好きじゃないし!ってか自惚れるのもいい加減にしてよね」


そう言ってやると、響輔はキョトンとして、


「ちゃうて、そのクマ。俺があげたクマ付けてくれてるみたいやから…最初要らない言うてたのに、やっぱ好きやったんやなぁって」


とあたしのバッグに下ったミルクティー色のテディベアを指さす。


く、クマぁ!!?


は!そう言えば、響輔から貰ったテディベアがお気に入りで、どのバッグにも付け替えて毎日一緒に居る。


「別に自惚れてへんし。てか逆に好かれても迷惑」


響輔は興味なさそ~にそっぽを向く。


な、何ですってーーー!!迷惑!


このあたしから好かれて迷惑ですって!!


きぃいいい!と心の中で喚いていると、


「あ、あそこやない?あんたが行きたい言うてた店」


響輔がインポートもののドレスショップを指さして、


「ほら、行くんやろ?」


そう言って、ぐいとあたしの腕を引っ張る。


びっ、くりした。それほど力入れてないように見えるのに、あたしはあっけなく引っ張られる。


男と買い物するとき、いつだって主導権はあたしが握ってた。


あちこち行きたい店に引っ張り回して、さんざん男を疲れさせていた。


(金を払うのは男だけど)


でも今……あたしは響輔のペースに巻き込まれてる。





それも新鮮で―――



いいかも。







< 55 / 776 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop