アゲハ~約束~
 ―――ただただ、愛しかった。


 アゲハは、ルフナが。

 ルフナは、アゲハが。

 愛しくて、愛しくて。

 離れたくなくて。



 ずっと抱きしめあっていた。




「アゲハ。・・・オレはこんなだから、これからもいろんなところにいっちゃうと思う。」

「・・・うん。」

「でも・・・心はずっとここにいる。アゲハの傍にいる。・・・そして必ず、帰ってくる。」



 心なしか、ルフナの、アゲハを抱きしめる手に力がこもる。





「――――すきなんだ。アゲハ。君が、好きだ。」





 誰よりも、すきだ。

 他の誰より、誰よりも。



「君の笑顔が見たい。」



 そのためなら、なんだってできると思えるほどに。



「・・・好きだ。」





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