《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
「花奏は俺の嫁だ!他を探せ!!」


「兄上のケチ!!小さい時は何でも貸し借りしたじゃあないですか!!」


「嫁の貸し借りはしない!」


二人で喧嘩を始める始末。


「喧嘩は良くないよ!!二人共…」


私は立ち上がって、知弥と滋弥君の間を割って、喧嘩を仲裁する。



知弥はニヤリと笑い、私を抱き寄せて、甘いキスを落とした。



クラスの女の子たちの断末魔の叫びに似た声が、教室内に響く。



私と知弥のキスは大きな波紋を広げる。



当の知弥はキスが出来てご満悦な様子。

私の顔も紅く火照っていた。


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