《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
知弥は静かに立ち上がって、白装束を脱ぎ始める。



「えっ!?」


白の褌(フンドシ)姿の知弥。


煩悩を失くすどころか、私の中に眠っていた煩悩がぶっ飛び出す。



「私も脱ぐの?」


「別にお前は…そのままでいいだろ?脱ぎたければ脱いでも俺はいいが。いい目の保養になるからな」


これから厳かに行われる儀式が何だか…妙な方向に傾いた。


知弥は服を着ると着痩せして見えるのか、脱ぐと凄いコトがわかった。鍛え抜かれた筋肉質なボディ。

ギリシア彫刻の男性像並みに、スタイルは抜群。


私の視線を尻目に、足を滝に沈めて、水の中を歩き、滝壺へと近づく。



私は水温を確かめる為に、水の中に手を入れた。


冷たくて、思わず手を引っ込めた。


水温はかなり低い。


知弥は滝壺へと近づき、徐々に深くなっていく水深。

滝壺にたどり着く頃には太股までつかっていた。






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