《完》BLOODMOON~あやかしの花嫁~
「・・・」


もしかして、もしかして・・・あの時の…



「あれは…安倍家で飼ってる猫のみーたんの話で…あれ?妊娠してるかもしれないって話してなかった?」


「猫??」



「うん。最近、太り気味で妊娠した可能性があるって、雨音さんが調べたら、本当に赤ちゃんが出来てたの」



「じゃあ~お前には…?」



「出来てないよ…今朝から生理始まったし…」



知弥の片眉が上がり、顔から血の気が引いていく。


「俺…学園長に…父上と母上、陰陽庁の仕事にも差し障ったらいけないと智成様にも報告した…お前が妊娠したって」



「ええ~っ!?」



知弥はパタリと雑誌を閉じて、ソファーを立ち上がった。



「帰るぞ」


「うん・・・」






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