便利屋





─────‥はなばあちゃん!

幼い俺の声がふと、耳に響いたような気がした。


もう、俺は…
子供じゃないんだ。


「ヒロくん、はい。お小遣い。」


『…いつもいらないって言ってるのに。』


「私があげたいだけよ。」


笑顔が隣の家の玄関に消える。


華おばあちゃん、いつもごめんなさい。

いつも、いつも、ありがとう。




━━━華さんの有意義な時間料金

…じゃなくて、お小遣い

         20000円也。



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