先生とシンデレラ
「…先生はいつもそうですよね。
私は本気なのに。自分に迷惑になるかもしれない事は、逃げて逃げて逃げて。」

カバンを手に取って言った。

「そーゆーの、賢いって言うのかも知れませんけど。
私には、カッコ悪い人にしか見えないです。
…だって、結局逃げてるだけでしょう?
ボロボロになっても、這いつくばってでも、目の前の事から
逃げ出さない方が、よっぽどカッコいいと思います。」

私は黙りこくった先生を一人残し、教室を出た。
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