先生とシンデレラ
今回の審査は、いつも体育で使う体育館で、一組ずつ踊って行く。
いよいよ、次の次。
どうすれば良いのか分からなくて、誰もいない体育館倉庫でひたすらマットの上に座って両手を握っていると。
先生が入って来て。
「…羅々。」
優しく私の名前を呼んで。
「…緊張してるの。」
私の隣に座った。
「…」
先生はふっと笑って。
私の手に、自分の手を重ねた。
「…っ」
「肩の力を、抜きなさい。」
ぎゅっと握っていた私の両方の手を、先生は冷たい手で優しく離す。
それから、私の右手と、先生の左手を合わせて。
指を、絡ませて、握った。
「…っ、せんせ」
「羅々の手は、小さいね。」
…
「この小さな手で、そんなに沢山抱え込まなくて良いよ。」
「…え」
「間違えても良いよ、羅々。」
先生は優しく笑う。
「…羅々が後悔しないで踊ってくれれば、先生はそれで良い。」
そう言う先生の手を。
私もキュッと。
握り返した。
いよいよ、次の次。
どうすれば良いのか分からなくて、誰もいない体育館倉庫でひたすらマットの上に座って両手を握っていると。
先生が入って来て。
「…羅々。」
優しく私の名前を呼んで。
「…緊張してるの。」
私の隣に座った。
「…」
先生はふっと笑って。
私の手に、自分の手を重ねた。
「…っ」
「肩の力を、抜きなさい。」
ぎゅっと握っていた私の両方の手を、先生は冷たい手で優しく離す。
それから、私の右手と、先生の左手を合わせて。
指を、絡ませて、握った。
「…っ、せんせ」
「羅々の手は、小さいね。」
…
「この小さな手で、そんなに沢山抱え込まなくて良いよ。」
「…え」
「間違えても良いよ、羅々。」
先生は優しく笑う。
「…羅々が後悔しないで踊ってくれれば、先生はそれで良い。」
そう言う先生の手を。
私もキュッと。
握り返した。