先生とシンデレラ
「…ちょっと待ちなよ。何言ってんの。バカじゃないの。」

先生は眉をキュッと寄せてそう言う。

そんな先生を華ちゃんは嘲笑うかの様に。

「それ、私に先生が言うんですか?」

先生が何かをこらえるかの様に押し黙る。

「…私は、誰か他の男の子がやると先生が困ると思ったんですけど?」

…へ?

華ちゃんは勝ち誇った顔をしてて。

反対に先生は感情を押し殺すかの様に眉を極限まで寄せていた。

「あれ。違いました?」

「…華、「やるんですか、やらないんですか。」

そこで華ちゃんは一回言葉を切って。

「…それとも。他の誰かに押し付けるんですか。」

先生は、その言葉にさすがにいらっときた様で
「…あのさ。何調子に乗ってるわけ。」

「“調子に乗ってる”?…何言ってるんですか。このクラスの男子生徒の大半は羅々が相手の王子様役なんてやりたいに決まってるじゃないですか。」

「…だったら」

「ほら、その顔が原因なんですってば。先生が怖い顔してるから、皆立候補出来ないの!」

「…」

華ちゃんは、先生がさっきクラス全員に配ったばかりの劇の詳細が書かれている紙をピラピラしながら言った。

「先生がダメなんて書いてなかったし、言ってなかった。だったら、オッケーって事でしょ?」

先生はそこでやっと久々に笑顔を見せた。

「…華、言うねぇ…」







< 255 / 449 >

この作品をシェア

pagetop