先生とシンデレラ
買ったマグカップを新品のスーツが入っている紙袋の中に入れて。

羅々を待たせている時計台まで早足で歩く。



俺を待つ羅々は。

周りをキョロキョロしながら。

可愛く眉を下げて。

待ってるんだろうな。

そんな事を考えて不意に口元が緩む。



羅々がふと見えた。

「…ら」

“羅々”

そう呼ぼうとしたのに口が動かない。

むしろ眉がキュッと動く。

…なにあれ。

そう思いながらも、俺は羅々達がいる所まで早足で向かって行った。
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