Love Side 
「あ、先程はおせわになりました。お勧めの気に入って買っちゃいました。」

照れ臭そうに笑った彼は、


「実はそれ、僕のデザインなんです。」


「まあ、そうなんですか。」

と答えながら、意外な言葉に私も顔が熱くなった。


姫川 崇文(ひめかわ たかふみ)と名乗るウエイタ-は

フリ-のデザイナ-だという。

デザインだけでは食べていけないので、

ウエイタ-をしているらしい。

このサンダルは、靴メ-カ-から依頼を受けて初めてデザインしたものの一つ

だとも話してくれた。

私の足元を見ながら嬉しそうに笑う彼を可愛いと思ってしまう。

仕事に戻ると言った彼が、帰り際に、

またレストランに来てほしいと言って店のアドレスカ-ドをさしだした。

「必ず行きますね。」

と答えた私に、

「絶対ですよ!」

と念を押して帰って行った。

アドレスカ-ドをひっくりかえすと、


<れんらくしてください>と、携帯の番号が殴り書きしてあった。

彼の笑顔を思い出しながらほっこりと胸が熱くなるのを感じた。
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