蒼穹の誘惑
今日の浅野は、ラルフローレンのブルーストライプのシャツに細身のスラックスとシンプルな服装だが、それがまた彼の魅力を惹き立てている。

この男もまた、美の女神に愛された容姿を兼ね備え、それをわかっているのだ。

「みずきさん、何か僕の顔についてますか?じっと見つめられると……」

「あら、失礼。キレイな顔だなぁって見惚れちゃったわ」

「男にキレイだなんて……」

「クス、どうして?すごく素敵よ。私キレイな男の子ってすごく好き」

「もう、みずきさんにはかないませんね。でも、子供扱いしないでください。今日くどこうと思っているんですから」

「やだ、そんな潤んだ瞳で見つめられたら冗談も間に受けちゃうじゃない?」

「冗談じゃ……」

「乾杯しましょう」

みずきは、浅野の続く言葉を遮りシャンパングラスを掲げた。

思いの他浅野はストレートな男のようだ。こんな簡単に落ちてもらっては逆に後々面倒くさい。

みずきは、浅野からの直球な告白をうまくかわしながら、辟易するイタリアンのフルコースをアルコールと共に流し込んだ。



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