蒼穹の誘惑
「んんん-----」

手で胸を押し抵抗するが、高宮はみずきを強く抱きしめ激しく口蓋を攻め立てる。

舌を絡めとられ、喉奥まで吸い付かれるようなキスは、嫌でも週末の夜を思い出させられる。

「んぁ……ん……」

文句のひとつも言いたいのに、漏れてくるのは熱い吐息のみ。

浅野には感じなかった胸の奥からゾクゾクするような疼きが迫り上がってくる。

切なくてもっと触れて欲しくなる、そんな欲求に心を高ぶらせてしまう。

艶めかしい口づけを執拗に与えられ続け、みずきは無意識に高宮の腕に身体を預けるように応えていた。

彼女は、浅野がその一部始終を見ているとは思いもしない。

高宮は、茫然と立つ浅野の姿を目の端にとらえると、力が抜けたみずきの身体をそのまま車の後部座席に押し倒し、運転手に発進させるよう命じた。



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