蒼穹の誘惑
そして、人が聞けば羨むような生活を送った。

中学生の頃から頻繁に海外旅行を繰り返し、食べる物にも着る物にも贅をつくした。

中身のない女にはなりたくなかったから、必死で勉強もした。

自ら色々な習い事にも手を染め、知りたいことがあると、貪欲にそれを追求した。

容姿・頭脳・家柄の三拍子が揃った彼女は無敵だった。

ハーバードのビジネススクールを卒業する頃には、みずきに求婚してくる男は二桁に昇る。

所詮人間は浅ましい。温かい家庭を築きたいと言いながら、みずきがにっこり微笑むと、男はその美貌に囚われ、キスをすれば、みずきの魅力の虜になった。

そんなバカな男たちをみずきは「ちっぽけな幸せね」と心の中で笑った。


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