蒼穹の誘惑
「い、意外だわ。あなたが子供とサッカーなんて。しかも笑顔で……」

みずきは自分の中の説明のつかないこの感情を悟られないよう、いつものように皮肉っぽく振舞う。

「それを言うならあなただって。クス、一瞬わかりませんでしたよ誰だか……」

そう言われて、みずきは自分がほぼノーメークに近いことに気がついた。 服装もノーブランドのニットにデニム。ましてや、スニーカーを履いているのだ。

会社にいるときはあれほどブランドにこだわり、ファッションショーを繰り広げているというのに。

「うるっさい……」

恥ずかしさに頬がカァと赤くなる。

「いえ、そっちの方が案外あなたらしいというか……十分キレイですよ?」

「……っ……」

思いもよらない高宮の言葉に一瞬みずきは言葉に詰まった。


(バカにされる、と思っていたのに……)



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