蒼穹の誘惑
シンプルでキレイに整頓されているけど、生活感が全くない部屋。

それが高宮の部屋の第一印象だった。

本当に期待通り----

これで、物が散乱して掃除もしていない部屋だったら、と思い浮かべるが、そんな高宮の姿は想像できない。

リビングに通され、その余りにも綺麗に掃除された部屋に、芝生の上を転がっていた服のまま座っていいのかためらわれた。

「どうぞ、ご自由にお座りください」

「服、汚れているわよ?」

「あなたにそんな気遣いができるとは思いもしませんでした。気にしないでください」

「あっ、そ。じゃぁ、遠慮なく」

いつもの高宮の嫌味が何故か、ムカつかない。

みずきはくすぐったくなるような気持ちでソファーに腰掛けた。


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