幼き神は涙さえ演じて

 眉寄せる少年がキースを睨んだ。

 「人には困っていない。出て行け」

 少年が理由を述べ、店員がキースの背にある扉を開けた。

 「え、あの」

 「すいませんがそう言うことです。私の思い違いでした。どうぞお引取りを」

 ガ―ンと俯くキースだったがすぐさま顔を上げて少年を見た。
 
 「じゃ、じゃぁで、弟子にしてください!」

 「嫌だ」
 
 無理、ではなく、イヤだった。

 拒否され項垂れるキースを無視して再び資料をシュレッダーにかける少年。


 
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