道化師と菫の花/GIADOOLⅣ

「・・・そこまでしてでも、ぶん殴りたい相手がいるんだよ。」


 結局、結論はそこか・・・。


 女へ対しての葛藤はあっても、そこだけはしっかりとあるんだな・・・。


「めんどくさい男や・・・。」


「オマエと違って、過去があるからな・・・。カッコイイだろう?」


 冗談。


「菫の口癖か・・・?」


 とはいえ、それほど彼女がその言葉を吐いていたわけではない。


 ただ、落ち込んだ男には必ず吐いていた彼女の言葉。


 彼らの支えとなっている言葉・・・。


「あぁ・・・昔のな・・・でも、悪い言葉じゃない。」


「まあな・・・。」






 ・・・・・・・・・・何のために生まれてきたかなんて、知ったことじゃない。


 でも、せっかく男に生まれたんだ、だったら、カッコよく生きてみせろ!!







 海人とアルクは、向かう。


 男の戦場へ・・・・。




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