片翼の天使
―ガチャリ―

部屋のドアを開けると男はあたしを抱き上げる。
あたしは首に腕を回す。
投げ落とすようにベッドに放られると男は覆い被さってきた。

「ん…シャワーは?」
「必要ない」
「じゃあ名前教えてよ」
「リュウジ」

カッコいい偽名使っちゃって。

「あたしはサラ。優しくしてね?」
「努力する」

あたし達は偽名を名乗り合い口唇を重ねた。
< 5 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop