蜜色チェーン―キミと一緒に―


「あの……私たち、別にいじめてたわけじゃなくて……。
その、どこから聞いてたんですか?」
「『前から気に入らなかったのよね。新入社員で受付なんてやってるから、トイレで一緒になった時、生意気とか色々言ったのにしれっとした顔して……』ってところから。
いじめてるわけじゃないなら注意する必要もないから、それを見極めるためにも少し聞いてたんだ。
……で、何か反論は?」


かなりの部分を聞かれてたって分かった先輩たちは、見る見る顔色を悪くする。
そこから聞かれてたなら、どう言い訳したって言い逃れはできないって思ったのかもしれない。

パワハラだとかセクハラだとか、社内の問題が色々騒がれている今、後輩いじめは大きな問題として取り扱われるだろうし……。


「まぁ、でも、キミたちの処分は俺が決める事でもないから、そう固くならないで」


そう拓海くんは笑うけど、言ってる言葉は脅迫みたいだった。
上に報告して上が決める事だからって言ってるのと同じなんだから。



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