蜜色チェーン―キミと一緒に―
ふたりで囲むテーブルの上には、お弁当とお惣菜の器。
拓海くんが買ってきておいてくれたモノだった。
「ごちそうさまでした。ここのお弁当、おいしいね」
「先月できたばかりのお店なんだけど、先週買ってみたらうまかったから、由香も気に入るかと思って。
おいしかったならよかった」
「うん。ありがとう。
拓海くん、コーヒー?」
「紅茶でいいよ。由香と一緒にいる時間が長いせいか、最近は紅茶も好きになったから。
家にいる頃は、紅茶なんか飲まなかったのに、慣れるもんだな」
ははって笑う拓海くんに笑顔を返してから、テーブルにある器を片付けて紅茶を入れる。
当たり前のように置いてある私のマグカップ。
私の部屋にも拓海くんのマグカップがある。
それがたまに、恋人みたいな錯覚を持たせるから困る。
その度に、私と拓海くんはそんな関係じゃないって自分で言い聞かせないといけないから。
拓海くんがどんなに優しくても。
どんなに錯覚しそうになっても……。