蜜色チェーン―キミと一緒に―
「あれだけ言っておけば、もう由香には手を出してこないだろうから安心していいよ」
「うん……。でも、ちょっと可哀想だったよ。
拓海くん、厳しすぎたかも」
「それを言うなら、由香が優しすぎるんだよ。
俺もその優しさに救われてるひとりだから、偉そうな事言えないけど、仇は仇で返すべきだと思うよ」
「別に優しくなんか……」
「それ、本気で言ってるなら間違ってるよ。
俺なんかを傍に置く時点で、十分優しいんだから」
拓海くんはよく自分を卑下しているような発言をするけど、それを聞くたびに、胸が痛くなる。
『俺なんか』なんて……拓海くんが自分をそんな風に思う必要なんてないのに。
仕事が終わった後に寄った拓海くんの部屋。
必要最低限のモノしか置かない拓海くんの部屋は、相変わらず閑散としていた。