蜜色チェーン―キミと一緒に―


確かに、拓海くんに出会ったばかりの私は弱虫だった。
クラスの子に悪口を言われただけで、次の日は学校に行きたくないって泣いたくらい。

そんな私を、拓海くんも知ってる。
拓海くんにも、友達関係の事を相談したり弱音を吐いたりしていたから。


でも、私が弱虫だって知った上で、拓海くんは私に話した。
自分のツラかった事や、思いを。

拓海くんが感じたすべてを話してくれたとは思えないけど、でも私に話してくれた。


それを聞いた時、私は自分の弱さに腹が立ったんだ。
拓海くんが安心して話してくれるくらい、強くなりたい。
泣きついてくれるくらい、大きくなりたい。

拓海くんの全部を受け止めてあげられるくらいに。

そうじゃなきゃ、一緒にいたって拓海くんが苦しいだけだ。


拓海くんが自分の話をしてくれたあの日。
強くそう思ったのを覚えてる。



< 142 / 285 >

この作品をシェア

pagetop