蜜色チェーン―キミと一緒に―


“こんな事で”
くじけそうになった時、何度もそう思って自分を奮い立たせたのを覚えてる。

それから強くなれたかは分からないけど……。
誰かの陰口や嫌がらせくらいではビクともしなくなったのは事実だった。

ただ単に、拓海くんに気持ちのほとんどを注いでいるせいで、他が希薄になっただけかもしれないけど。

だって、どうでもいいんだ。
先輩たちが私をどう思っていようと。

そんな言葉に一喜一憂するくらいなら、拓海くんと一緒に笑いたいと思うから。


「由香、また考え事? 今日は多いね」
「あ、ごめんなさい……」
「やっぱり、ショックだったんだろ。今日の。
だから俺が上に報告するって言ったのに」
「違うの。ただ、ボーっとしちゃっただけで、本当に……」
「由香は可愛いよ」


じっと見つめながら言われた言葉にびっくりして、思わず固まる。
けど、それが私を慰めるためだって気づいて、口を尖らせた。



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