蜜色チェーン―キミと一緒に―
「別に、男ができるくらい普通だし、誰か違う男と付き合い出したなら、それを見て安心したかっただけだった」
「違う男って……? 私、誰とも付き合った事ないし、勇樹に紹介した事もないでしょ?」
まるで特定の人を言っているような口ぶりに、不安が広がる。
拓海くんがさっき言ったように……勇樹は拓海くんと私の仲を知ってるの?
バクバクうるさい心臓を感じながら見ていると、勇樹は私をまっすぐに見つめて言った。
「こいつと付き合ってただろ。少なくとも、家庭教師をしていた間は。
俺の部屋、姉ちゃんの部屋の隣だったから、色々聞こえてたし。
中学生に手を出すとかって、犯罪なんじゃねーの?」
『色々』
それが何を指すのか、すぐに分かった。
言われて、恥ずかしいとかそういう感情よりも、マズイって気持ちでいっぱいだった。
拓海くんと私の関係は、決して人に言える事じゃないから。