蜜色チェーン―キミと一緒に―
嫌な予感を感じ取った胸が、ドクンって鳴る。
心配になって拓海くんを見たけど、拓海くんはティーカップの中の紅茶を見つめていた。
伏せている瞳が何を考えているのか分からなくて、ますます不安になる。
「俺、気になって家帰ってきてからネットで姉ちゃんの会社のホームページ見たんだ。
そしたら……沖田さんと一緒にいた人が、社長って写真付きで紹介されてた。
それで、友達の兄ちゃんの話と繋がった。
そういう事なんだろ……?」
しばらく沈黙の時間が流れる。
しん、とした部屋の中で、私と勇樹の視線を集めた拓海くんがゆっくり視線を上げて微笑んだ。
この顔は……拓海くんがいつも無理して作ってる営業スマイルだ。
「正しくは前妻の子だけどね。
社長は俺の事いらなくなって捨てたから」
「捨てた……?」
拓海くんの言葉に、勇樹が驚いて顔を歪める。
そんな勇樹に、拓海くんは笑った。