蜜色チェーン―キミと一緒に―
溢れる涙をそのままにただしゃがみ込んでいた時、キーの開く音がしてドアが開いた。
バっと振り返ると、私を見て驚いた顔をしている勇樹がいた。
「姉ちゃん……」
近づいた勇樹が、私の肩に手を置いて、顔を覗き込むようにして聞く。
「勇樹……なんで?」
「昨日の夜遅く、沖田さんから電話があって、ここに姉ちゃんを迎えにきて欲しいって頼まれたんだ」
「拓海くん、他にはなんて……?!
何か言ってた?!」
しがみついて勢いよく聞くと、勇樹は少し言いにくそうに顔を歪めた。
「“由香を思うなら、俺から離して”って……。
“由香には幸せになって欲しいんだ、頼む……”って、真剣に頼まれた」
言葉を失って呆然とする私に、勇樹は歪めた顔で俯く。