蜜色チェーン―キミと一緒に―
すっかり熱くなった私に、社長が微笑む。
その顔に思わず黙ると、社長は困ったように、でも、優しく笑った。
「野原さんの言いたい事はよく伝わったよ。ありがとう。
私にも、拓海は自分から会社をクビになりたがっているように感じて不思議に思っていたんだ」
「そうだったんですか……」
「まさか、そんな気持ちでいたなんて気づかなかったが……」
「脅したりしているのは、虚勢を張ってるだけなんです。
本当の自分を見せるのを、拓海くんは怖がっているから……。
もう、本当の心を傷つけられたくないって、それだけなんです」
「……ああ」
「社内で、わざと悪ぶってる拓海くんを見ると……、胸が痛くなります」
どうにかして分かって欲しい。
拓海くんの、寂しさを。優しさを。
そんな思いで感情的になった私に、社長が聞く。