蜜色チェーン―キミと一緒に―
だから昨日の午後はしっかり休んだのに。
心配して電話をくれた社長が、月曜日も休みなさいって言ってきてくれて。
大丈夫だって言ったけど、社長相手にそこまで全力で逆らえず、今に至る。
せっかく決心したのに、タイミングが悪すぎる。
こんな事になるんだったら、勇樹の言うとおり、金曜も土曜もしっかり休んでおけばよかった。
まさか、走り出すことを社長に止められるなんて、思いもしなかった。
時計の針は13時20分を指していた。
拓海くん……今日は会社に行ったのかな。
「しかし、社長がいい人で助かった」
そう言って、お説教とは声のトーンを変えた勇樹が、ぽつりと言う。
「あの人と、血が繋がってるんだよな。沖田さん」
「うん。本当のお父さんだから」
「沖田さんも……普通の環境で育てば、あの人みたいに優しい人になってたんかな」