蜜色チェーン―キミと一緒に―
◇何度聞かれても、いつ聞かれても。
「身体、大丈夫?」
行為後、力の入らない身体にムチを打って作ったきんぴらに箸をつけながら、拓海くんが聞く。
「うん。大丈夫だよ」
「よかった。無理させたかと思ったから」
「大丈夫。……拓海くんはいつも優しいもん」
本当の事を言っただけなのに、拓海くんは困り顔で微笑んだ。
「由香を抱いてる時、優しくしようとは思うんだけど、やってると野性的になってくるんだよな。
だから矛盾を感じる。
大切なのに、欲望に任せてキズつけてる気分になるから」
「……他の女の子としてる方が気が楽って事?」
聞くと、拓海くんは私を見て「さぁね」ってはぐらかすように笑う。