蜜色チェーン―キミと一緒に―
「いいじゃない。どんな関係だって。
好きなら一緒にいたいって思うのが普通だし、別に誰かに責められる事でもないでしょ。
由香の七年越しの大恋愛じゃん。応援するに決まってるでしょ?」
嬉しくて思わず黙った私に、愛美が笑う。
「だから、報われないだの好きになってもらえないだの、あんなの気にしないの!
由香は自分の気持ちだけ大事にすればいいんだから」
「愛美……」
「だから胸張りなよ! 好きなら好きでいいじゃん。俯く必要なんかないでしょ。
……まぁ、由香は張るほど胸ないけどね」
勢いよく励ましながらも、茶目っ気たっぷりに笑った愛美が私の胸をつつく。
びっくりして一歩下がった後……、ぷって笑いが漏れた。
愛美のいつも通りの笑顔が、気持ちを明るくしてくれる。
「やめてよ、廊下でしょ。誰かに見られたら変な噂立てられちゃう」
「いいじゃん。女同士なんだし。
胸くらい触られたって減るもんじゃないでしょ」
「……おじさんみたいな事言わないでよ」