タロット☆マジック【完】
コイツは、精神的に無理。
「名前は?」
「……白井雪。」
私がそう答えると、ニッコリと笑顔を見せた。
「白井雪は、俺を好きになるか?」
「絶対ありえない。」
私がそう言うと、少し悲しそうに「そっか……」と魁斗は呟いた。
言い過ぎだった……? と、ちょっと心配になった時。
「雪ちゃぁ~ん。喉乾いたでしょ~?」
凜子の声が聞こえた時、手を魁斗に掴まれた。
「あのね、水を持って――……」
凜子が、私を見て目を見開いた。
「俺は、お前に惚れた。」
「なっ、何言って……!!」
私は、思わず声を上げた。
凜子の瞳が、スーッと困ったように動く。