タロット☆マジック【完】
は? 敵……?
「何で?」
凜子の質問は、もっともだったから、俺も頷いた。
そんな凜子を見て、ジョセフィーヌは呆れたように言った。
「知らないのぉ? 時代に乗り遅れてるわよ。」
そうなのだろうか……。
雪の方を見れば、「私も知らない」とでも言うように、肩をすくめた。
……ですよね。
「私は、みんなの人気者の、ジョセフィーヌ・スウェナよっ!」
あ、ジョセフィーヌって、あだ名じゃないのか……。
「でもっ! 白井雪! アンタが最近、男子の人気を取っているのよ!」
ジョセフィーヌの言葉に、凜子は目を輝かせて雪を見た。
「えっ、そうなの!? 雪ちゃん、すごい!」
そう言ってる凜子も、結構人気なんだけど……。
俺は、雪を見ながら「やっぱりね」と頷いてる凜子を見て、思わず苦笑した。